アメリカ東部全域
心材は赤褐色、紅褐色で、辺材は白色から淡桃色。 重硬で使い込む程高級感ある飴色に変色することから、古くより高級家具材として利用されてきた。 国産サクラ類同様に不規則なやや緑色を帯びた条が出ることがある。材面に傷害の組織(ピスフレック)がある。加工性が良く、木肌は繊細で表面の仕上りは美しい。
高級家具材、キャビネット、パネル材、ドア、床板など。
日本のさくらんぼより大きい赤黒い実がなり食用として有名。
アフリカのガボン、ナイジェリア、タンザニア等
心材と辺材の色調差は明瞭。辺材は白色で心材は間隔が狭く、淡い黄褐色にほぼ黒色の縞が密に配列し、この独特な縞が名前の由来。重硬で肌目は粗く、磨くと光沢が出る。乾燥は難しく、ゆっくりと時間をかける必要がある。製材はかなり容易。(別名:ゼブラウッド)
ツキ板として家具、壁面、床板、楽器などに利用されることが多い。 製材としては、床柱、床廻り材、造作材などに使用される。
心材は耐朽性が高くシロアリなど虫害に強い。
アメリカ東部及びカナダのオンタリオ州など。特に、ミズーリー、オハイオ、インディアナなどが主産地。
心辺材の区分は明瞭。辺材は乳白色から灰紫色、心材は紫色を帯びた薄褐色から濃褐色。不規則な濃淡の縞を有することが多い。 木材の多くは日に当たると色が濃くなる傾向にあるが、逆にウォルナットは色が薄くなる。木質はやや重硬で、狂いが少ない。肌目は粗、木理はしばしば不規則になり、これが材面の化粧的価値を高める。 衝撃に強く強度と粘りがあり、狂いが少なく加工性や着色性も良い。
ドア材、造作材、フローリング材、内装パネル材などに利用。
我が国の、オニグルミがこれに属する。チーク、ローズウッド、マホガニーと並んで世界的な高級材で、装飾材やツキ板として用いられる。
ナイジェリアやカメルーン、ザイールなどの西-中央アフリカ
材面の鮮やかな赤色が特長。 時間を経たほうが木材らしくなる。心材と辺材の区別が鮮明で、心材は、染めたような真っ赤、辺材は、白色から淡黄褐色であり、赤と白の対照模様。 心材の色合いは均一で、重硬で衝撃に強く、加工性が高いなど、優れた材質を備えている。
家具、楽器、フローリング、デッキ材など。
カウンター材に使われる
メキシコ、中米、南米北部に分布
辺心材の区分は明瞭で、辺材は灰白色、心材はチョコレート色から褐色。しばしば濃色の不規則な縞が現れる。 やや軽軟で、木理は通直ないしやや交錯し、肌目はやや粗い。両逆目が激しいのでカンナ加工はやや困難だが、耐朽性はかなり高く、シロアリに対しても強い。
家具、キャビネット、内装材、銃床、模型、彫刻、合板など。
この木何の木?気になる木♪で有名な日立のTVコマーシャルに映っているのが、このモンキーポッドツリー。
アメリカ東部
辺心材の区別はほとんど無く、全体に黄灰色から淡褐色を呈す。乾燥段階で青いシミができやすい。材の硬さは中程度で、スチーム曲げ強度は良好。肌目は密で、プレナーや旋盤加工に適し、釘・ネジの保持力も良い。乾燥は早いが、収縮率は高く、安定性にやや欠ける。別名:ハックベリー
家具及びキッチンキャビネット、ドア、モールディング、建築材など。
同属のシュガーベリーも製材品はハックベリーとして扱われることが多い。
メキシコからブラジル南部の熱帯
辺心材の区分は明瞭で、辺材は黄白色。心材は伐採時直後には褐色であるが、大気にさらされるうちに紫色から紫褐色に変化し、古くなると茶色になる。 木質は重硬で、加工は難しい。光沢があり、仕上げは良好で艶が出る。耐久性や防虫性に優れる。寸法の安定性もある。別名:バイオレットウッド
家具材、建築用の内外装材、フローリング、デッキ材など
木材から織物用の染料が採取される
中米及び南米
辺心材の区分は明瞭で、辺材は黄色っぽく、心材は淡紅褐色から淡橙褐色を呈し、金色の光沢がある。長い間、光にさらすと色合いが濃くなる。また、柾目面にはリボン杢が現れることがある。 材の加工性や寸法安定性、耐久性など優れている。また、天然乾燥の速度も速く、狂いや割裂も少ない。
家具材、彫刻材、楽器、模型、内部装飾材など。また、高級車のダッシュボードやハンドル、シフトノブなどにも伝統的に用いられる。
古くから世界的な銘木の一つで、特に欧米で高く評価されている。ホンジュラス産の、いわゆる「ホンジュラスマホガニー」が最高級とされるが現在では伐採禁止にされている。
カメルーン、ガボンなどの熱帯アフリカ
辺心材の差は明瞭で、心材は赤褐色で赤ないし桃褐色の縞が現れる。辺材は淡色。 木質は重硬で加工や乾燥は困難。強度があり、折れや裂けに対しても粘りがある。耐久性に優れ、特に白蟻などの虫害に強い。
家具材、床材、室内装飾材、彫刻材、ドア材、突き板など
日本の和太鼓の胴には古来より欅が利用されてきましたが、近年大きな径の木が採れなくなったので、欅に代わりこのブビンガが和太鼓の胴に利用されている。
アジア産のものはタイ、ビルマ。アフリカ産のものはザイールに多く産する
辺心材の区分は明らかで、心材はアフリカ産のものは濃褐色で、アジア産のものは紫色がかかる。辺材は何れも淡色。心材には柔組織の帯による淡色の細い線が規則的に配列し、装飾的な価値が高い。 木質は重硬かつ強靭で、木理は通直ないしやや交錯し、木肌は粗い。加工は容易であるが、刃先をよく研磨しておく必要がある。 導管が太いので目止め処理して塗装すると美しく仕上がる。 乾燥は長期間かかり、乾燥後の寸法は安定し、狂いは少ない。 耐久性は非常に高く、キクイムシやシロアリの虫害にも強い。
高級家具、飾り棚、座卓、額縁、床柱、ツキ板など。装飾的な用途に用いられ、タガヤサンの代用としてもよく使われる。
生材の時は芳香がある。
南米(スリラム)
辺材・心材の区分は不明瞭で、皮目はしぼりがある。木目が波のようで面白く、辺材・心材ともに黄色褐色。木質は堅木で大きい大径木にはならない。
家具材、テーブル材、カウンター材など。
入手が困難な為、希少価値が高い。
アイボリーコースト(象牙海岸)、ガーナ、ザイールなどに生育する。
辺心材の区分は明らかで、心材は黄褐色から金褐色を呈し、辺材は幅が狭く淡色である。 木質は重硬で、木理は交錯し、肌目は粗い。耐久性はやや高い。
家具材、床材、内装材、額縁、ツキ板など。高級材のチークの代用として使われることが多い。
材の色調がチークに似ることから、チークの名を付けて呼ばれることがあるが、チークの様に材面にロウ状の触感はなく、全く無関係の樹種である。
北米大陸の西部及びメキシコ。
辺心材は明瞭で、辺材は黄白色。心材は橙赤色。 木質は軽軟なものと重硬なものがある。塗装障害を起こしやすいが耐久性はある。
柱や梁、各種板材、建具材や電柱など。
わが国のマツと同属ではなく、トガサワラに属する。
西アフリカ・中央アフリカ・ガーナ・ナイジェリア。
辺材は淡い黄白色で、心材は初め桃色を呈すが、時間の経過とともに赤褐色に変化する。柾目面には、柔組織の帯が規則正しく配列した、美しいリボン杢が現れる。 木質はやや重硬で、木理は交錯し、両逆目部分は鉋掛けがやや困難。乾燥には長時間を要するが、乾燥後の狂いは少ない。
家具材、内装材、床材、突き板、楽器など。
幹の直径は約1.5m、樹高は約30mに達する大木。